吉野で音楽フェスティバルつくっています

去年より、吉野上市地区で行われた音楽と食のフェスティバル「吉野♪音♬街道」で実行委員長をつとめさせていただいます。

吉野に移住して１年経った頃、吉野が大好きになった僕は、たくさんの人たち、特に、僕と同じアーティストにこの吉野を見て欲しいと思うようになり、空き家や古民家を利用した音楽フェスティバルを提案させていただいたところ、吉野町の皆さんが受け入れてくださり、このフェスティバルが実現しました。

このフェスティバルのステージは、ライブハウスでもコンサートホールでもなく、再生した空き家や古民家を使って、町の人たちの手でつくられています。

そこで、日本トップレベルの招待アーティストと、地元ゆかりのアーティスト、公募で全国から集まったアーティストが同時多発的にライブコンサートを行います。

そして、吉野町に縁のある皆さんをはじめとしたフード出店、楽器を持った人が誰でも飛び入り演奏できるステージ、今年は、ジャズコンテストも行われます。

吉野町の人の手で作られ、吉野町の人に迎えられてのステージは、観客にとってもアーティストにとっても、人間同士の交流を実感し、吉野町の人の心と思いを感じるものでした。

昨年は、そのあたたかさにとても感動したという感想を、あとになってたくさん聞きました。

愛でいっぱいだった、と言ってくれた人もいました。

僕は、このフェスティバルを通して、僕の大好きな吉野を感じてもらえることができたことが本当にうれしかったです。

そして僕自身も参加したプレイヤーのひとりとして、あらためて、吉野に来てよかったと思いました。

町が音楽を盛り上げ、音楽が町を盛り上げたこの「吉野♪音♬街道」に関わることができていることを、僕は本当に幸せです。

これは、消費社会のなかでは体験することが難しいことではないかと思います。

そして、人間の魂にとって、特に人間の魂に関わる職業であるアーティストにとって、忘れてはならない、とても大切なことだと思います。

第二回を迎える「吉野♪音♬街道」、今年は１１月１９日土曜日です。

僕は、このフェスティバルが回を重ねて、いつか、アーティストにとっても観客にとっても心の故郷になるようなお祭になるのではないかと思っています。