2022年10月19日水曜日

YouTubeでライブを流して大丈夫?

演奏するライブハウス側の意向がない限り、僕は、ライブの撮影もアップロードもまったく制限をかけていません。

自分でもよくアップロードしています。

反対に、ライブ動画をアップロードすることをNGとしているアーティストもたくさんいます。

・ライブを無料で見られるようにしてしまうと客が来なくなるのではないか

・自分の演奏に納得がいかないからアップロードできない

僕が聞いたところではこういった理由があるようですが、他にもたくさんあるかと思います。

これは本当に人それぞれなので、僕は、アップロード自由の立場からお話ししたいと思います。

僕は、YouTubeなどインターネットメディアは、広告だと思っています。

インターネットは無料で利用できるのでつい忘れてしまいますが、テレビやラジオ、雑誌、新聞などといった媒体を利用すると、広告というものはとんでもない費用がかかります。

しかし、メジャーアーティストはそれを当たり前のように利用しています。

ジャニーズなど、広告など打たなくても売れそうなものですが、それでも、街の至るところに看板をかけています。新譜を発売するときは、ビルに大きな幕を張ったりしているのを見かけます。

誰もが知っているブランドは、大手であればあるほど大きな広告を打っています。そこには莫大な費用がかかっています。

何もしなくても売れそうなものに、なぜそれほどの費用をかけてまで広告を打つのか。

それは、見た人に記憶させるためであるそうです。

人間は、記憶にないものよりも、記憶にあるもの、見たことのあるものを好きになるそうです。

見たことがあればあるほど好きになり、それと「再会」したときに感動してさらに好きになるものなのだそうです。

ですから、企業は「再会の日」に感動してもらうために費用をかけて広告を打って見せている、つまり「再会の日」を人工的につくるのが広告であるというわけです。

これは僕にも経験があります。YouTubeの動画を見てレッスンやコンサートに来てくれた人の多くが、YouTubeと同じ顔と声であることにとても感動してくれました。

広告はラブレターだと誰かが言っているのを見たことがありますが、僕にとって、動画配信はラブレターです。

僕の音楽と僕の思いが伝わり、僕の姿と一緒に誰かの心に残り、そして懐かしいものになることができたら、これほどうれしいことはありません。

無料でライブを流したからといって客が来なくなるという心配は考えていません。僕の場合ではありますが、YouTubeの配信を怠けるようになってからむしろライブに来てくれる観客が減りました。

音楽の「シェア」の有用性については、「グレイトフル・デッドにマーケティングを学ぶ」に書かれていることも面白いです。

グレイトフル・デッドは、自分たちのコンサートの録音を許可していて、コンサート会場で観客たちは、機材を持ち込んでマイクを立てて録音していたそうです。

それがバンドを成長させ、またコンサートの観客動員数をさらに増やしたとのことです。

こちらのケースはまったく事情が違うのですが、僕はこのやりかたが好きです。

こうした気持ちもあって、僕は、アーティストはどんどん映像をアップしたほうが良いと考え、自分でもアップしています。

【おまけの追記】
著作権について、YouTubeであれば、Jasracと包括契約を結んでいるので、カバー演奏をアップロードしても大丈夫です。
YouTube以外のJasracと包括契約を結んでいるSNSはこちらで確認できます。https://www.jasrac.or.jp/news/20/ugc.html

0 件のコメント:

コメントを投稿