2022年10月27日木曜日

ジャズで一番差がつくポイント


音楽を好きになって、僕が一番最初に演奏したいと思った楽器はドラムでした。
初めてローリング・ストーンズのレコードを聴いたのは中学生の頃でしたが、ロックのリズムが忘れられず、空き缶、なべの蓋、いたる所を叩いていました。

当時ドラムは不良になると言われていたのでドラムは買ってもらえませんでしたが、ドラムの練習に打ち込みました。ギターを始めて、いつのまにかピアニストになりましたが、今でもドラムは大好きです。素晴らしいドラマーを見ると、とても興奮します。

ですから僕は、ロックでもジャズでも、クラシックでも、音楽を聴くときは、プレイヤーのリズム感に耳を傾けてしまいます。

リズム感には、タイム感とグルーヴ感がのふたつがあります。

タイム感は、正確にリズムをキープする能力。

グルーヴ感は、強弱や、間によってノリを出す能力です。

僕が注目するのは、そのうちのグルーヴ感です。

テンポに狂いがないことは大前提です。そこにグルーヴ感が乗れば、音楽は一気に立体的になります。

正確さは無機質です。人体にたとえると骨格です。

数字にあらわせない絶妙な間であるグルーヴ感は、その上に乗る血肉であり、神経であり、あるいは、精神や魂です。

グルーヴ感のある演奏は、リズムに無駄がなくタイトです。反対に、グルーヴ感のない演奏は、間延びしていて、聴いているうちに退屈してしまいます。

特にモダンジャズは、アドリブに入るとメロディが消えるのでグルーヴ感がシビアに問われる音楽です。

ですが、このグルーヴ感を身につけるための勉強をしているプレイヤーはとても少ないように思います。

特に日本では、美しいメロディや美しいハーモニー、正確無比のテクニックを身につけている人は多くても、このグルーヴ感に関して、意識して勉強している人はなかなかいないと思います。

逆にいえば、このグルーヴ感を身につけると、それだけで非常に差がつきます。

グルーヴ感を身につける方法には3つあります。
  1. ドラムを練習する
  2. グルーヴ感のある人の演奏をよく聴いて真似をする。
  3. グルーヴ感のある人と演奏する
僕はドラムを勉強していて本当によかったと思っています。

僕の生徒にも、希望者にはピアノやボーカルと一緒にドラムを教えています。

ピアニストも、ボーカリストも、他の楽器の皆さんも、ぜひ、ドラムを練習することをおすすめします。

「すべての楽器演奏者はドラムを練習するべきだ」

ベーシスト、ジャコ・パストリアスの有名な言葉です。

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